2020年7月24日金曜日

笠川良明&fantasy at 7th AVENUE 2020年7月24日

ここ何回かリハーサルに遅刻したので今回は早く家を出た。
そしたら到着が早すぎて時間つぶしに横浜公園の日本庭園を見学。
彼我庭園(ひがていえん)ていうんだ。
全然知らなかった。
毎回横を通っていたのに。
実はこんな池があることも知らなかった。
お、カメがいる。
アカミミではないようだ。
どおりで公園沿いの道を歩いていたらカメがいきなり顔を出したことがあったなと思いだした。
けっこう大きな池だった。
この日はベイスターズの試合があった。
よく見たらキャラクターが手を振っていた。
暑いのにご苦労さん。
時間をつぶしてもまだ到着が早くて、お店の前でしばらく待ってしまった。
そして今夜のラインナップ。
高雄文さんは初めてご一緒する。
・・・・・
高雄文
最初名前を見た時女性かと思ったがネットで調べて男性と判明。
楽屋でお会いした時はにこやかな紳士と思ったがステージに立ったらまるで別人!
最初から最後まで激しくシャウトするのだった。
歌うのは二人称の世界とでもいうのか、「お前と俺」の世界に終始する。
そしてギターは激しくかき鳴らしたかと思うと丁寧に割と複雑なリフを弾きながらちゃんと歌っていた。
ギターソロもとてもかっこよかった。
この人はすごい!って思った。
かっこよかった。
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阿部浩二
この人については山ほど書きたいことがあるので山ほど書きます。(笑)
この人とご一緒、いわゆる「対バン」するのは確か3回目。
最初に楽屋で会った時「阿部さんですか?ステージの写真撮ってもいいですか?」って聞いたら軽く振り向いて何も言わずうなずいた。
第一印象は「少々不愛想な人」。
でもステージが始まったら納得した。
我々のような楽屋で和気あいあいやってるようなやつらを批判する歌を歌っていたから。
代表的なのがこれ。
阿部浩二「ワレワレハドコニムカッテイルノダ」

「愛は歌わない」って言って社会批判の歌をもっぱら歌っている。
我々の世代だと社会批判をするのが流行っていて若い世代の主流だったし、それが当たり前で正義と思われていたから「プロテストソング」としてもてはやされた。
しかし現代においてそれを貫くのは大変だ。
この人はそれをやってる。
楽屋で酔いつぶれそうな人もいる我々のようなバンドは最もきらいだろうなあと思いながら見た。
ちょっと痛々しいと思ったのは批判の対象に自分も入っているのではと思う所。
プロでやっているのだという強い自覚を持ちながら批判だけでは天下は取れないと思ってるのだろう・・と思える。
そこで葛藤しているようにも見える。
今の若い人は必ず「上を目指す」と言う。
この人もそうだ。
私が先生稼業をしていた時、中学生の生徒に高校進学の事を聞くと「あそこが上でここが下・・」みたいな上と下しかない話が多かった。
私は「違うんだよ。学校にはそれぞれ個性があって上とか下なんてその一部だよ」と言って聞かせたものだが、あまりわかってくれなかったように思う。
阿部さんにも「思い詰めないで気楽にやろうよ、横の広がりってのもあるんだよ」って言いたくなってしまうのだ。

いつもそれが当然と、自分を追い詰めて歌手をやっている感じがする。
一度目の対バンの時はそのあと楽屋に現れなかった。
2度目にご一緒した時、我々の出番が終わったときにステージ前まで来てくれて「お疲れ様でした!」って言ってくれた。
そういうのも必要だと思ったのかな?とそう考えた。
そして3度目の今回、楽屋は開演前から大盛り上がり。
阿部さんは楽屋に現れず、その代わり向こうの廊下からギターの音が聴こえてきた。
こういうの大っ嫌いだから阿部さんが怒ってギターを弾いているんだろうなと想像した。
この日、楽屋には一度も現れなかった。
気合の印だろうか、いつも裸足だ。
歌の内容は日頃の生活の中で出会ったことの描写と批判が主。
観察の鋭さはさすがだ。
でもこの人が家庭を持ったり(いやすでに持っているかも)世の中の事をもっと受け入れたりした時に歌う歌も聴いてみたい。
未だ聴いたことない愛の歌も。
歳をとってるもんで否定する歌ばかりだと辛かったりするのですよ。

私が7th AVENUEに出演するようになって7年ほどになる。
音楽に人生をささげているなあと思う尊敬する人物が何人もいた。
この人もその一人だ。
がんばってほしい。
この日のステージが全部終わった時に笠川さんが出演者全員をステージに上げて写真を撮ろうとしたけど阿部さんは来なかった。
この人らしくて正しい、これでいいのだと思った。
実は後日談があります。
次回レポートで。
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SEX☆HISTORY
楽屋でベースのミックさんが持ってきたアンプを見て大盛り上がり。
この人たちはサウンドもルックスも70年代の香りが強くするのだがアンプも70年代!
ACE TONE B-9 を持ってくるとは驚いた。
40年以上前の物なのになんてきれいなんだ!
私のカタログコレクションより。
当時はB-6っていうのが大ヒットした定番商品で、B-9はあまり見たことなかった。
さてステージ。
フライングVでそろえた楽器と衣装、そしてサウンドも70年代の物。
私の大好きなグループだ。
ボーカル/ギターのチャコさん。
「もっとさあ、高い音でギターソロをやろうよ」って余計なことを楽屋で言ってしまった。(笑)
お客をあおりながらのステージはさすがだ。
ベースのミックさん。
ドラムスのユウさん。
しかしどうしてもチャコさんの写真が増える・・・。(笑)
今回はステージ中央にこんなイルミネーションも持ち込んでいた。
相変わらずかっこよかった!
お疲れ様でした!
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Ruba Rossa
とても元気な女性ボーカルとそれを取り囲むとても真面目そうなおじ様たちのハードロックバンド。
今回もずーっと元気いっぱいでありました。

確かこちらがバンマス。


やっぱり被写体はこちらになります。

このギター、レス・ポールだけどフロイドローズ?のアームが付いてるこだわりの一品。
「頑張ってね!」って感じか?
ロックボーカルはやっぱりここがシャッターチャンス。
写真を撮ってたら客席でタコ踊りをして盛り上がるおやじが現れた。
あれ?うちのメンバーじゃん。
コロナ騒ぎの昨今、そんな酔っぱらってお客をあおったりするのはダメでしょうと思った。
・・・・・・・
笠川良明&fantasy
今回はSEX☆HISTORYのミックさんから写真をいただいたのでとびきり写真が多いです。
ミックさんありがとうございました。
セットリストは
 MEMORY
 I FEEL DIZZY
 STORY OF MY LIFE
 GIMME SOME LOVIN'
 BARBER MAN
 眠れない夜に
 GIVE ME MONEY
 ROUGE
 雨を見たかい
 STAND BY ME
ミックさんから頂いた写真。
最後の曲では笠川さんが出演者やお客様にステージに上がるよう呼び掛けた。
呼びかけに応じて皆さん集まった。
次第にステージ上はえらい騒ぎに・・・。
しかしこの日はリハーサルの時お店のスタッフから「客席突入はしないでください」と言われていた。
コロナ対策でありいわゆる「密」な状況を作り出さないため。
同じようにこれもやってはいけない事ではないか。
もし「横浜のライブハウスでクラスター発生」という記事が出たらそれだけで全国のライブハウスや出演者たちに大打撃を与えるのだ。
私は「やなことするなあ」と思いながら演奏していた。
で、このように大盛り上がり。

このあと事件にならなくてよかった。
こんなこともあり私は徐々にある決意をする方向に傾いた。
(次回レポートに続く)